
課題
クライアントがリードする新設の公設民営アリーナの、入札後の運営事業の構築について以下の二つが課題だった。
プロジェクト全体のスケジュールを見通せるような進捗管理と事業ノウハウの蓄積
地方自治体との協議をした上での利用規約の策定
本プロジェクトは指定管理者制度と公共施設等運営権制度(コンセッション式)の二つの制度を用いた国内初の事例で、両制度の権限の境目が曖昧なままプロジェクトが進んでいた。
役割
事業推進コンサルタント(PMO及び規約策定リード)
支援企業規模
売上高:数兆円、従業員数:数万人(東証プライム)
支援対象人数
30-40人(弊社クライアントのステークホルダーを含むと40-50人)
プロジェクト進捗管理
解決策
バラバラに実施されていた各運営企画のスケジュールを統合し、一つの大きなスケジュールを作成。各企画ごとのチームと連携し、開業後1年までの詳細なスケジュールを作成した。
また、既に導入されていたプロジェクト管理ツールの定着支援を行い、各運営企画で培われた業務ノウハウの外部化を支援した。
結果
統一されたスケジュールにより、各運営企画ごとの連携が進むとともに、見落とされがちな業務を拾い上げることができるようになった。また次回以降の入札案件について、社内ノウハウを活用できるようになった。
利用規約の策定
解決策
一般的な利用規約策定プロセスにプラスして、公共施設であるが故の一般市民の権限を確保したい地方自治体と、スポンサーや利益追求の姿勢を取りたいクライアントの外資系株主との調整が必要となり、手戻りを可能な限り少なくしつつ、民間施設としての権限確保を目的として規約策定を行った。
既存施設(国内および海外の公共施設と民間施設)の利用規約の収集と全項目の整理。
ビジネスモデル上の必要性に応じた項目の統合と抽出。
公共施設と民間施設の権限の違いと、それに伴い求められる文書を地方自治体と協議。
上記を反映したビジネスモデルへのフィードバック。
条文のドラフト作成と弁護士事務所や株主を含むステークホルダーへの共有・修正。
必要に応じた議会の承認。
上記プロセスを通して発見された両制度にまたがる問題点の整理と、地方自治体及び制度設計者への改善リクエスト。
結果
これまで曖昧だった権限の境目を可能な限り明らかにし、一般市民からのクレームにも事前に対応できるような地方自治体との協力関係を引き出した。また、株主を含むステークホルダーの知見を日本市場においてローカライズした形で展開できるようになったと共に、他のアリーナ施設への入札時に重要視すべき事項について社内ノウハウとして蓄積できるようになった。
